
今年は、オヤジ(Robert)にとって
身近な人の「死」を、これまで以上に意識させられる一年になりました。
そんなタイミングで鑑賞したのが、
映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』です。

UnsplashのEmmanuel Ikwuegbuが撮影した写真
2023年にこの世を去った元YMOのメンバーでもある坂本龍一氏(教授)。
本作は、教授が人生の最期の3年半を、日記と映像で静かにつづったドキュメンタリーでした。
音楽家・坂本龍一氏の記録であると同時に、
これは、ひとりの人間が「自分の死」とどう向き合ったのかを見つめる映画でもあります。

UnsplashのVincent van Zalingeが撮影した写真
そして気づけば、スクリーンの中の教授ではなく、
自分自身の「最後の時間」を重ねて考えているオヤジ(Robert)がいました。

ポイント

本記事の信憑性

・とくに映画ツウでもなんでもない
・映画鑑賞暦40年以上!?
・CD1000枚以上コレクション
・音楽大好きの技術系サラリーマン
オヤジ(Robert)による既鑑賞作品に関する感想について備忘録もかねてご紹介!。
この記事を読んで
映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』鑑賞してみようかな?
と思って頂ければオヤジ(Robert)幸せです。
(注意)
以下、ネタバレの可能性もありますのでご注意下さい!!
*本ページはプロモーションが含まれています。
▼ 提供:株式会社DMM.com証券 ▼
1. 映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』を観て

映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』は、2023年3月に他界された
元YMOのメンバーでもある音楽家・坂本龍一氏(あえて教授と呼ばせて頂きます)の
人生最後の3年半の軌跡をたどったドキュメンタリー作品です。

UnsplashのCreab ThePolymathが撮影した写真
作品のなかでは、その3年半の間につづられた日記の内容を中心に、
教授がさまざまな活動を続ける姿や、
自宅で過ごす日常の様子などが時系列で描かれ、
その最後のときまで静かに進んでいきます。

Unsplashのpure juliaが撮影した写真
日記の言葉は、実際の直筆文字とあわせて朗読という形で紹介され、
普段あまり公の場で多くを語らなかった教授の、
迫りくる死と対峙する心の中を、鑑賞者は知ることになります。
それは、決して力強い印象のメッセージではないのですが、
ファンならずとも、一人の人間の生きざまを目の当たりにし、
その行動に心を動かされずにはいられない作品だと感じました。
坂本龍一、最後の3年半の軌跡を辿ったドキュメンタリー映画 『Ryuichi Sakamoto Diaries』
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2. 貴重すぎる映像の数々──「坂本龍一の日常」

そして、映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』では貴重すぎるといっても過言ではない
様々な映像が登場します。
2.1. NYの庭に置かれたピアノと、雨の中の演奏
まずは、噂には聞いていた教授のNYの住まいの様子が登場します。
モダンなつくりの建物の外にはお庭もあり
そこに木製?のピアノが持ち運ばれる様子が登場しました。
それも天気は雨で、そのなかで教授は笑みを浮かべながらそのピアノを弾いている絵が、
何となく寂しげでもあり、印象的でした。
2.2. 東京で見せた、これまで知らなかった表情
そして、NYの住まいから日本に引っ越しをして
引っ越しの片付けも中途のなかで家の中を歩き回り、
そしてピアノに向かい、映画『怪物』でも使用された「aqua」の譜面を修正している様子など
そこには、これまで知らなかった表情などの発見もありました。
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2.3. 家族・仲間・YMOメンバーの存在
そして、終盤ではYMOのメンバーも登場したり
ウクライナのヴァイオリニスト「イリア・ボンダレンコ(Illia Bondarenko)」氏とのコラボ曲「Piece for Illia」のMVや、
東日本大震災後の地元のかたとの活動の映像、
また、教授の4人のお子さんの肉声のインタビュー音声
そして、病床での最後のときまでの様子など・・・
教授に関わる多くの人々や未知の情報にふれられる、貴重な時間でもありました。
Ryuichi Sakamoto and Illia Bondarenko - Piece for Illia
▼提供:株式会社 WOWOWコミュニケーションズ▼
3. この映画は「自分の最後」を考えさせる時間だった

Unsplashのiuliu illesが撮影した写真
オヤジ(Robert)的には、今年は
親しい友人をはじめ身近な人が人生の中で一番多く亡くなった年になりました。

そして今回、本作『Ryuichi Sakamoto: Diaries』で
2年前に旅立たれた教授の最後の生き様を目の当たりにし、
より強く「自分の最後」と向き合う時間になりました。

Unsplashのpure juliaが撮影した写真
特に、心に残ったのは、
教授が死去する直前まで書いていた日記の言葉です。
人生の残りの日々を感じながら、
様々な感情や葛藤を抱えつつ綴られた一文一文の重さは、
はかり知れないものがありました。

UnsplashのBradyn Shockが撮影した写真
また、病床のまわりに音楽に関するものを置いていたこと、
そして、その亡くなる直前まで手を動かし続けていたというエピソード。
作品に登場する教授のそのひとつひとつの行動が、
自分が死と向かうとき、
残された時間に何をするのか?を問いかけてくるようでした。

UnsplashのVincent van Zalingeが撮影した写真
本作『Ryuichi Sakamoto: Diaries』は、
教授の最後を描いた作品であると同時に
自分自身の「最後」を静かに投影し、考えさせられる作品でもあります。
▼ 提供:株式会社レコチョク ▼
4. 坂本龍一という存在と、同じ時代を生きたこと


坂本龍一氏という存在について
この映画を観たあと、改めて振り返る時間を持ちました。
4.1. 正直、最初は「別世界の人」でした


教授の第一印象は、
生み出す音楽そのものが想像を超えるものであり、
インタビューなどから伝わってくる、その強烈な個性も含めて、
凡人であるオヤジ(Robert)をはじめとした一般人とは
明らかに違う世界に生きる「天才」という印象でした。
ただ、本作では
私生活の中で見せる人間らしいふるまいも随所に映し出され、
ある意味、少し安堵したオヤジ(Robert)もいました。
4.2. それでも、気づけば人生の節目に音楽があった


今回、この記事を書くにあたり、
YMOの時代の作品や、教授の過去のソロ作品を改めて聴き返し、
これまでの活動や音楽を振り返る時間を持ちました。


すると、思い返すまでもなく、
教授の音楽は、オヤジ(Robert)の人生の様々な場面で、
知らず知らずのうちに流れていたことに気づかされます。


ジャンルや形を変えながら
実に様々な音楽の世界に連れて行ってくれたこと。
そして、そのたびに感動を与えてくれたこと。
その事実については、感謝の言葉しかありません。
改めて、この場をお借りして
坂本龍一氏のご冥福をお祈りいたします。
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5. いま改めて聴きたい、坂本龍一のおすすめCD3枚


坂本龍一(教授)氏は、YMO解散後に実に沢山のソロ作品をリリースしております。
今回、オヤジ(Robert)も本記事を作成している間に、実に沢山の教授の作品を聞き返してみました。
そこで、
いま改めて聴きたい、坂本龍一のおすすめCD3枚について、以下にご紹介します。
5.1. 左うでの夢(1981)
オヤジ(Robert)にとっては、初めて聴いた教授のソロ作品は
「千のナイフ(1978)」ではなくて、「左うでの夢」でした。
作品全体がインパクトのある楽曲だらけで、
未だに作品の内容も理解することが出来ないまま、茫然と聴いてしまう作品です。
ただ、たまに聴きたくなり、この音のシャワーをあびて、そして何となく安心感を感じる
不思議な感覚がある作品でもあります。
Relâché
5.2. BTTB(1998)
Wiki情報によると、本アルバムタイトルは
「Back To The Basic」(原点回帰)の略からくるもののようです。
オヤジ(Robert)的に好みな楽曲「opus」「Aqua」をはじめとして
なんとなく落ち着いた曲が多く、何か作業しながらBGMとして利用する機会が多い作品です。
-20th Anniversary Edition-は、「energy flow」なども挿入されているので
購入するなら、断然こちらが良いです。
坂本龍一 — energy flow
5.3. 12(2023)
坂本龍一氏の最後のアルバム作品となります。
作品内の各曲のタイトルは曲を制作した日付になっているところが特徴的で
正に、映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』のなかで登場する、闘病されている時期に製作された作品になります。
ピアノを中心に、教授の呼吸を一緒に聴ける「20211201」のように
何となくおだやかに演奏されている教授が想像される曲調が多い印象で
他には、様々なサンプリングされた音のシャなども聴けます。
20211201
以上でご紹介した作品を含めて、教授のソロ作品は「CDの宅配レンタルサービス」
を利用しても楽しむことができます。
「CDの宅配レンタルサービス」を提供している各社の料金の比較情報や、
おすすめの借り方などについては、以下の記事でご紹介しております。
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Photo by Corinne Kutz on Unsplash CDの宅配レンタルサービスって、どれを選んだらいいか?分かりにくい!マサマサ ネットでCDをレンタルする際に利用する” ...
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6. 坂本龍一を“映像で残す”3つの作品(VOD情報)


坂本龍一氏の最近の活動は、結構しっかり映像に残っております。
そこで、この章では坂本龍一氏を“映像で残す”3つの作品(VOD情報)について、以下にまとめてみました。
| U-NEXT | Amazon Prime Video | Netflix | music.jp | Hulu | |
![]() ![]() | ![]() ![]() | Netflix | ![]() ![]() | ||
| ■ 月額利用料金(税込) (円) | 2,189 | 600 (*1) | 1,590 (*2) | 1,100(*3) | 1,026 |
| ■ 月付与ポイント(円/ポイント) | 1200 | -- | -- | 1600 | -- |
| ■ 無料お試し期間 | 31日 | 30日 | なし | 30日 | なし |
| 「Ryuichi Sakamoto: CODA」(2017) | 0円 | 0円 | 不明 | 440円 | 0円 |
| 「Ryuichi Sakamoto | Opus」(2024) | -- | -- | 不明 | -- | -- |
| 「NHKスペシャル Last Days 坂本龍一 最期の日々」(2014) | 0円 | 990円(*4) | 不明 | -- | -- |
(備考)
・本内容は2025/12/19現在の情報
・表示金額はレンタル代金(税込) *point:(円)と同じ
・「--」は取扱無し
・( )内は劇場公開年
・Disney+などによる併用は除外しております
・(*1):Amazonプライムは月間プラン600円(税込)選択時
・(*2):Netflixは「スタンダードプラン」選択時
・(*3):music.jpは「1000コース」選択時
・(*4):NHKオンデマンドへの登録が必要(990円)
▼ 提供: 株式会社エムティーアイ ▼
『Ryuichi Sakamoto: CODA』(2017)
見どころ
2012年から5年間にわたり、坂本龍一の日々にカメラが密着。
プライベートやアルバム制作の様子を追うほか、
貴重なアーカイブ映像を交えながら彼の音楽人生をたどる。
引用:U-NEXT URL:https://video.unext.jp/
『Ryuichi Sakamoto | Opus』(2024)
見どころ
2023年3月に他界した世界的音楽家・坂本龍一の
最後のピアノソロ演奏をモノクロ映像で記録したコンサート映画。
引用:映画.COM URL:https://eiga.com/movie/100180/
『NHKスペシャル Last Days 坂本龍一 最期の日々』(2024)
見どころ
YMOのメンバーとしてテクノ・ミュージックで世界に衝撃を与え、
その後も独創的な音楽で多くの人の心をとらえた坂本龍一さん。
最晩年の日記には「死刑宣告だ」「安楽死を選ぶか」という闘病生活の苦悩や、
「音楽だけが正気を保つ唯一の方法かもしれない」「残す音楽、残さない音楽」
といった音楽を深く思考する言葉など、本音が刻まれていた。知られざるYMOのメンバーとの交流、
最後になってしまった未発表の曲も心を打つ。
引用:U-NEXT URL:https://video.unext.jp/
こうして、ご自分の活動を一般的な映像に残すことが出来ているのは
2017年に製作された『Ryuichi Sakamoto: CODA』のころから、
坂本龍一氏のなかでは、何らかの想うところがあったのでは?と推測します。
そして晩年は、ご自分の最後までを含めて、音楽以外の何かをこの世に残すことに、
意識した活動をされていたのかもしれませんね。
▼ 株式会社U-NEXT ▼
7.『Ryuichi Sakamoto: Diaries』に関する勝手なエバリュエーション
本作品に関する"オヤジ(Robert)の勝手なクライテリア"
(【オヤジ(Robert)の勝手なクライテリア】はこちらのページに掲載)
によるエバリュエーションは
"A”
- A : また是非みたい作品
(個人的な理由(前回鑑賞時にあまり理解できてない/前回鑑賞時に途中寝てしまった/ しばらく見てなかったから) 含む)
となります。
理由としましては
本作は、おそらくオヤジ(Robert)が同じ立場になり、
教授がそうだったであろう同じことを感じたときに、想い出し見返してみる作品だと思います。
それまでに、悔いのない人生後半を過ごしていきたいと思います。
8.『Ryuichi Sakamoto: Diaries』パンフレットの記憶


今回の作品のパンフレットは、大きさはコンパクトですが非常に充実した内容でした。
本作にどのようなメンバーが携わり、
どのような想いや拘りが込められているのか。
映画を観ただけではわからなかった部分への理解が深まり、
このパンフレットを読んだうえで、
もう一度『Ryuichi Sakamoto: Diaries』を鑑賞したいという欲求が自然に沸いてきました。


Unsplashのpure juliaが撮影した写真
構成としては、序盤に日記の内容と一部の直筆の文字の画像が掲載されています。
それらを読み進めていくと、
アルバム『12』の曲のタイトルが、日記の日付と深く結びついていることにも気づかされ、
作品全体の奥行きを感じる内容になっております。
また、インタビュー記事では、
監督の大森氏をはじめ、作品のなかで日記を朗読されていた田中氏など4名の方の言葉が収録されています。
さらにコラムでは、異なる視点から語られた4名分の文章が掲載されており、
作品の捉え方に広がりを与えてくれます。


その他にも
日記のなかに登場する書名/人物名の解説がある「キーワード」のコーナーや、
作品内で使用された楽曲リスト、
著名人17名のかたのコメント、
さらには、主にクラシック音楽で構成された
「ご自身の葬儀で流すために編集していたプレイリスト」など、
本当に盛り沢山の内容です。
このパンフレットは、本作品『Ryuichi Sakamoto: Diaries』を鑑賞した記憶を
手元に残しておくための一品として、
間違いなく価値のあるものだと感じました。
▼ Amazon.co.jp ▼
9. まとめ|この映画は、人生後半をどう生きるかを静かに問いかけてくる


今回は、映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』について、
作品を観た感想を中心に
坂本龍一のおすすめCDや、
映像作品(VOD情報)などもあわせてご紹介してきました。


UnsplashのSiim Lukkaが撮影した写真
この映画は、
坂本龍一という音楽家をより深く知ることができる作品であると同時に、
作品に映し出されたその生き様を通じて、
人生後半をどう生きるかを、
観る側に静かに問いかけてくる1本だと感じています。


この記事を読んでくださったみなさんも、
もし機会があれば
映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』をご鑑賞してみてはいかがでしょうか?
そして、スクリーンの中の教授の姿を通して、
これからの自分の時間を、どのように過ごしていきたいのか。
そんなことを、少しだけ考えてみるきっかけになれば幸いです。
(参考)記事で紹介しました動画配信(VOD)サービスリスト
- U-NEXT ※31日間無料体験あり
- Amazon Prime Video
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- music.jp
※30日間無料体験あり Hulu ※いまのところ無料体験なし
(2025/12/19現在の情報)
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関連記事一生懸命生きている人の姿に故坂本龍一氏の音楽がよりそう作品 映画『怪物』感想
UnsplashのEmilie CRƧƧRDが撮影した写真 第76回カンヌ国際映画祭で脚本賞受賞の快挙!坂元裕二と是枝監督とのコラボにくわえて音楽を故坂本龍一氏が担当されたことでも話題となった 映画『 ...







